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SBD Explores: ソフトウェアディファインドビークルの新たなエコシステム





ソフトウェアディファインドビークル(SDV)は、現在の車両アーキテクチャをさらに進化させたものです。成功裏にSDVを導入することができれば、ハードウェアとソフトウェアの開発と使用を独立させることが可能となります。この「切り離された」状態によって、自動車メーカー(OEM)は顧客の目まぐるしく変化する要求に、より容易に対応できるようになります。


OEMは自社でソフトウェアを構築することが可能であるほか、ソフトウェアとハードウェアを、内製およびアウトソースのコンポーネントを組み合わせて構築・購入することも可能です。


OEMは構築、提携、購入のいずれかを決定する前に、SDVの安全かつ持続可能な導入を実現するための明確なロードマップを作成する必要があります。今回のSBD Explores記事では、OEM が利用できるさまざまな戦略に焦点を当て、それぞれの利点について解説します。


同分野における動向

OEMは、ソフトウェアディファインドビークル開発をより可能にする戦略へと移行しています。これには、戦略的パートナーを探すことも含まれます。

  • OEM各社は、社内のソフトウェア開発能力を向上させようとしています。Volkswagenのソフトウェア子会社CARIADやToyotaのWovenなどがその例です。どちらもOEMと提携しており、OEMが車両ソフトウェアをコントロールできるようになる可能性があります。

  • 社内でソフトウェア開発能力を維持するには、多大なコストがかかります。これらのコストは、人材の獲得、新しい組織の構築、ソフトウェア開発の管理から生じるものです。

  • ソフトウェア企業との提携は、OEMがソフトウェア開発の初期コストのバランスを取りながら、開発に対するコントロールを徐々に高めていくための一つの方法です。


なぜ、それが重要なのか?

OEMとサプライヤーの提携は製品開発をスピードアップさせられる可能性がありますが、OEMが独自のソフトウェア開発能力を欠いてしまうというリスクもあます。

  • SDVを使用することで、OEMは車両を継続的に更新し、新たな機能や改良を加えることができます。ソフトウェアをコントロールすることで、OEMはこれらのメリットを実現できます。

  • OEMは、自社のニーズとリソースに最も適した開発アプローチを柔軟に選択することができます。ただし万能のソリューションというものは存在しません。

  • コンポーネントの開発方法を決定する際には、コア・コンピテンシーと、OEMのビジネスにおけるSDVスタックの重要性を考慮する必要があります。自社開発、アウトソーシング、またはパートナーシップによる開発が考えられます。

  • 自社開発とはいえゼロから開発するわけではなく、OEMは、さまざまなコンポーネントを統合することで、SDVスタックを迅速に構築することも可能です。



今後の展望

OEMは、SDV導入の次の段階、つまりSDV戦略の洗練を視野にいれる必要があるでしょう。

  • 遅延やリソースの浪費を避けるため、OEMはSDVスタックのどの側面が自社にとって戦略的価値があるかにフォーカスし、それに応じて自社開発やIP所有の優先順位を決める必要があります。

  • OEMは、SDV戦略を定期的に見直し、自社の強みを明確にする必要があります。定期的な見直しは、組織が直面している課題を特定するのにも役立ちます。

  • パートナーシップは課題を克服への「近道」ですが、専門知識の希薄化を避けるためには慎重な検討が必要です。パートナーシップには複数の選択肢があります。

  • OEMは、SDV戦略のフィードバックループを確立し、改善点を特定して必要な調整を行う必要があります。


  1. SDV戦略を見直し、組織の強みと戦略的優先事項を特定します。これにより、潜在的な課題も明らかになります。

  2. 潜在的なソフトウェアパートナーを探します。SDV 戦略のレビューで特定された課題を克服できるように、パートナーシップを定義することが重要です。

  3. ベンダーの囲い込みを避けます。他のパートナーを選択できる柔軟性を持つことは、将来の戦略の更新において重要となる可能性があります。

  4. 常にフィードバックのループを持つことにより、改善点を確実に特定することが可能になります。またこれにより、どの改良を加えるべきかを決定する助けにもなります。


注視すべきこととは?

ソフトウェアベンダーやチップサプライヤーといった新たなプレーヤーが、OEMとの直接のパートナーになりつつあります。

  • ソフトウェアベンダーやチップベンダーなどの旧来のTier 2サプライヤーは、高度に洗練された専門知識により、OEMと直接パートナーシップを結んでいます。

  • クロスドメインイネーブラーは、ドメインにとらわれないサービスや製品を提供する企業です。このような企業は、SDV用の非差別化コンポーネントを探すOEMから大きな需要があると見ています。

  • テックジャイアントおよび従来のTier 1サプライヤーは、SDVを補完しています。テックジャイアントは先進的なソフトウェアと技術を提供することができ、伝統的なTier 1サプライヤーは自動車製造とサプライチェーン管理の経験を提供することができます。協力を通じて、双方はSDVの開発を共同で推進することが可能です。


とるべき対応

ビジョン

SDVに到達することが自動車業界での成功につながるわけではありません。重要なのは、SDV が提供する経験とサービスです。OEMは、SDVをどのような用途に活用したいかについて明確なビジョンを持っている必要があります。


戦略策定

中には、ソフトウェアをコントロールしたいと考えるOEMもあります。また、ソフトウェアを選択したいと考えるOEMもあるでしょう。どちらの場合も、ビジネスのボリュームと研究開発能力に基づいて戦略を立てる必要があります。


Partner

SDVに到達するためには、供給モデルを変える必要があるかもしれません。このため、一部のTier 2サプライヤーへのOEMからの関心は高まっています。


詳細に関するお問い合わせ

SBD Automotiveではカスタムプロジェクトを通じて、クライアントが新たな課題や機会へ取り組むことを支援しています。ソフトウェアディファインドビークルに関連する最近のプロジェクトに関する詳細や、その他ご要望については下記までお問い合わせください。



 

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